介護研修教材「ケアリアル®」による研修を行いました。
2019年12月6日、ケアびと育成プログラム主宰の平野による、ベテラン介護士の優れた介護技術をVR動画(360度動画)を通じて学ぶ研修用教材「ケアリアル®」を使用した、初めての研修会が開かれました。
ケアリアル®は、車椅子からベッドへの「移乗」「排泄」「入浴」「車椅子移動」「口腔ケア」「食事」の六項目で構成されています。平野の事業所のベテラン職員が、実際に高齢者を介護する様子を一項目あたり数分で紹介しました。
高齢者らを支える腕の力の入れ具合、身体の引き寄せ方や間合い、器材の使用法などを、研修受講者に高い臨場感を持って学べるように作られています。参加者からは「介護のやり方をいろんな角度で見られた」「重要なことがよく分かり、まさに百聞は一見にしかずだった。」などの感想が寄せられました。
このVR動画教材開発には、平野自身の経験が反映されています。2006年に現在の介護事業を始めたものの、離職者が続々出る事態も経験し、かといって人手は慢性的に足りず、新人を育成する指導者はもとよりその時間も確保できなかったとのことでした。
充分に教育されていない新人が現場にでると事故につながる恐れがあります。また、虐待につながる可能性もあります。そのため、現場を熟知した経験者の知識に基づく実践的・効果的な教材開発の必要性を、これまでずっと抱いてきました。
そしてこの度、身近となったVR技術を利用した研修を試みることになりました。
この研修会は大好評となり、既に岐阜県内の他の施設からも、研修と教材制作の相談が来ました。将来的には質の高い介護教育を介護業界に普及させるべく、教材制作のための法人設立も検討することとなりました。